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第156回芥川賞受賞作品は、山下澄人さんの「しんせかい」(新潮社)に決定致しました!
これまでも何度かノミネート経験のある著者の受賞とその作品が、話題となっています。


著者の山下さんは、2012年「緑のさる」で野間文芸新人賞を受賞、その後も著書が数度芥川賞候補となり、今回4度目にして見事受賞となりました!!

気になる本作のあらすじは…
19歳の山下スミトは演劇塾で学ぶため、船に乗って北を目指す。辿り着いたその見知らぬ土地は【谷】と呼ばれ、俳優や脚本家を目指す若者たちが自給自足の共同生活を営んでいた。苛酷な肉体労働、【先生】との軋轢、そして地元の女性と同期との間で揺れ動く思い。自らの原点と初めて向き合い、記憶の痛みに貫かれながら綴った渾身作!
山下さんご本人が、20歳の頃にかつて倉本聰が作った富良野塾という所で俳優の勉強をされていたので、実体験を元に書かれた作品なのでしょう。主人公・スミトの過去(おそらく)を追体験する文章は、簡潔で分かりやすいのに、どこか不安定で心に引っ掛かりを残していきます。

表題作のほか、入塾試験前夜の内面を描き出した短編「率直に言って覚えていないのだ、あの晩、実際に自殺をしたのかどうか」も収録されています。