海月の骨
「クラゲって、死んだら海に溶けるんだってさ。
なにも残さず、跡形もなく、この世界から消えるんだとよ」
小説現代長編新人賞受賞作『アフターブルー』で注目の新鋭、待望の第二作!
看取られなかった人生に、最後に寄り添う人がいる――。
特殊清掃の最前線、二人の遺品整理士は部屋を片づけ、「生きた証」を見届ける。
「部屋には、そこで生きた人の人生が詰まってる」
異臭を放つ孤独死の現場を清掃し、遺された物を処分する【特殊遺品整理課】。
床を覆う無数のゴミ、家族との写真、子どもの工作品、謝罪を綴ったノート、お揃いの食器――。
清掃が終われば、そこで生きた人の痕跡は一つ残らず消えてしまう。
現場を担う水生(みお)と鳴海(なるみ)は、遺された部屋を手掛かりに、誰にも看取られず逝った見知らぬ他人の人生を想像する。
なぜ孤独な最期を迎えたのか。
遺された品々は何を語るのか。
故人の生きた証と向き合う日々はやがて、傷を抱えた孤独な二人の「今」をも変えていく。








